帯 趣味のきもの竹うち

帯は元来、胴に締めて衣服をとめる紐のようなものでしたが、近世以来、装飾化し、
幅が広く、丈が長くなり、着物と同じぐらい主張し、時には着物以上に目立つ重要な存在になりました。

当店では帯は着物の付属品ではなく、同等のアイテムだと考えています。
ワンピースである着物が、ツーピース的美しさを備えているのも、
着物姿の背面が前面と同じ力の表現を持ち得るのも帯の力です。
また帯にはそれぞれ格があり、帯によって装いの格まで上下します。

手織りだから良い?


一般的に織機(しょっき)より、手機(てばた)で織られた帯のほうが良い品として受け止められています。
確かに手機で織られる帯は、その素材や工程においても高水準なものが多いのは事実です。
しかし、手機は帯作りの最終の一工程にすぎず、手機で織られたものだからそれ以前の材料や工程の水準も良いということにはなりません。
織物では「打ち込み」の安定など織機が手機より優れているところもあります。

手機だから良いと言うのではなく、手でなければ表現出来ないものは手機で織り、それ以外のものは、手機という道具にこだわらなくても良い織物はできるのです。



帯の格


帯の格は、長さでなく文様の格で決まります。


帯の長さ


現在の帯は昔の帯に較べて長めにできているものが多いように思います。
特に振袖用の帯の中には複雑な飾り結びに対応するために30cm以上長いものもあります。
ここで取り上げたのは総尺(全体の長さ)ではなく、デザインのポイントの位置の話です。
お太鼓柄の下の垂れが長すぎて始末に困ったり、総尺は充分あっても、腹のポイントと太鼓のポイントまでが短か過ぎて柄がうまく出ない帯もありますのでご注意下さい。


飾り結び


近年飾り結びの種類がどんどん増えています。
文庫、ふくら雀、立て矢などの飾り結びはできても、通常の帯の長さではとてもできない結び方も紹介されたりしています。
また、帯の格を無視したり、その帯の組織に向かない結び方をされて
帯をくちゃくちゃのしわだらけにされたという話もよく聞きます。
着付けをなさる方には飾り結びの技術と同様に、着付ける帯についての知識も必要です。


帯の種類

帯には、形状、格、柄付け、着用時期による種類があります。

形状


丸帯・袋帯(本袋帯・縫い袋帯)・京袋帯・名古屋帯(九寸名古屋・八寸名古屋)・半巾帯(単半巾・小袋)などがあります。


柄付け


全通柄・六通柄・三通柄・太鼓柄があります。

三通柄はお太鼓柄の分類に入りますが、 「お太鼓からたれにかけて」の連続柄と「腹部分」のみに柄が付いています。

袋 帯


fukuro_sagara01.jpg袋帯の歴史は以外に新しく、明治時代に丸帯の代用として創られました。
袋帯は丸帯より軽く、締め易くするために裏を無地にした帯で、 袋状に織られた本袋帯と、倍の帯巾で表の部分に柄を、裏は無地に織り二つ折にして片端をかがるか、裏表を別々に織って両側をかがった縫い袋帯があります。
現在は丸帯、本袋帯は少なく、縫い袋帯が主流です。
袋帯の長さは約一丈二尺(約4.5m)です。

袋帯には柄により以下の種類があります
○全通柄(帯全体に柄)
○六通柄(帯の6割に柄)
○お太鼓柄(太鼓部分と腹文)


*丸帯とは
丸帯は江戸時代に創られた正装用の帯で、広幅(帯幅の倍の幅)に織った帯地を二つ折りにして縫い合わせ、裏表に柄が出る豪華な帯です。現在では花嫁の振袖に用いるぐらいです。

昔の丸帯の長さは1丈1尺前後(4メートル後)で、現在の袋帯より短いものが多く、二重太鼓に結ぶには30cm程丈が足らないことがあります。



京袋帯

形状は袋帯で、長さが名古屋帯と同寸、または少し長い帯です。
しゃれ帯が多いです。

名古屋帯


名古屋帯という名称は、その発祥の地名からきています。
大正時代に名古屋女学校の越原さんという人が簡単に締められる帯として発明しました。

名古屋帯には織名古屋と染名古屋があり、九寸名古屋と八寸名古屋があります。
九寸、八寸は仕立てる前の帯の幅で、名古屋帯の長さはは約9尺5寸(3.6m)です。



九寸名古屋帯


九寸帯は裏に芯を張って仕立てます。
その時両端を5分ずつ折って仕立てますので仕立て上がりは八寸になります。

締めやすさという点から考えると、八寸帯のほうが締めやすいものが多いのではないかと思っていますが、流通量の多さ、種類の豊富さは九寸帯のほうが多いようです。
また、染織家以外の画家、陶芸家の染帯も流通しています。


織名古屋帯


織楽浅野



読谷山花織(ゆんたんざはなうい)


読谷山花織読谷山花織で模様を表す手法には、花綜絖を用いる経浮花織、緯浮花織と、縫い取り杼を用いる手花織とがあります。
刺繍とは異なり、下糸を浮かして「花」を織り出します。織りながら文様を表す熟練を要する高度な技術です。


読谷山花織は昭和51年国の伝統的工芸品に指定されました。
1 次の技術又は技法により製織された紋織物とすること。
(1) 先染めの平織りとすること。
(2) よこ糸の打ち込みには、「手投杼」を用いること。
(3) 紋は、「花綜絖」又は「縫取り杼」を用いて表わすこと。

2 かすり糸を使用する場合には、かすり糸の染色法は、「手くくり」によること。

使用する糸は、生糸又は綿糸とすること。


染名古屋帯

着物好きな方に根強い人気があるのが「染帯」です。
友禅、素描、型染め、絞り、刺繍併用など種類も豊富です。
生地は、9月から翌年の5月一杯まで締められる使いでのある素材の塩瀬、変わり塩瀬に人気があります。
単衣から盛夏用には、絽塩瀬のものもございます。

友禅染帯

some01_200+220.jpg友禅の大家の格がありつつ、どこか自由な雰囲気の染帯から、軽やかでお洒落心、遊び心いっぱいの染帯まで、もう一度染帯に注目してみてはいかがでしょう。

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辻が花染帯


市瀬染帯【市瀬史朗】上品な洒落帯として「辻が花」をお薦めします。
当店では小倉一門の作家の「辻が花」を取り扱っています。


辻が花詳細LinkIcon



絞り染帯


neko.jpg真綿生地に絞りで柄を描いた可愛い染帯です。



紅型染帯


紅型は、沖縄を代表する伝統的な染織技法の一つで、突き彫りされた型紙を用いて糊を置き、柄部分の色に顔料を使い、手挿しで色を挿したものです。
インド、ジャワの更紗、中国の印花布、京友禅の技法や模様を取り入れています。
紅型の柄の多くには、あまり季節感がありませんが、本土や中国の影響を受けたことを物語る「雪輪」「鳳凰」などの柄も描かれることがあります。

知念貞男

【知念貞男】


城間染帯

【城間栄順】
戦後の物資不足の中で、紅型を復興させた父、城間栄喜氏に学び、さらに発展させました。


八寸名古屋帯

ご自分で着付けをなさるお客様にとって、
締めやすく、軽く、扱いやすい帯が多いのが八寸帯です。
とくに太い紬糸を用いた手織の帯はとても締めやすいとお客様にご好評です。

八寸帯は仕立てる前も帯幅は8寸です。
仕立に芯は使わず垂裏を約1尺5寸折ってかがり仕立をします。
八寸帯の帯地は綴・博多織・紬などの厚手の帯地です。
袋名古屋、かがり名古屋とも呼ばれています。


綴名古屋帯



厳選バナー.gif 伊予紬名古屋帯


伊予紬.jpg伊予紬の帯というのは長い間知りませんでしたが、伊予地方で手引きされた紬糸を織り込んだ帯のようで、扱ってみると首里織り同様の締めやすい帯として好評です。

大きめの格子柄の帯は、込み入った絵絣や草花模様等の具象柄に合わせるとすっきりと対比の効いた変化のあるコーディネートになります。
オーソドックスな紬や小紋に重宝されると思います。


厳選バナー.gif 首里織名古屋帯


首里織shuriori02.jpg
なにしろ締めやすい帯です。
昔、とても評判が良かった渡文さんの「真綿紬帯」同様お客様の評価も上々です。


夏用八寸名古屋帯


単衣用にもいえることですが、暑さ対策の観点からは、軽く、透けて、芯のないものをお薦めします。

着物は透けたまま着ることができませんが、帯は羅とか絽綴、すくいの夏帯のように芯のない透けたままのものでも締められるので夏の醍醐味を味わえます。
実際帯芯一枚が入らないことで、軽く蒸れにくく、見た目も涼しく感じます。


すくい


20090718_2.jpg紬糸などを用いた、綴織に似た織方をするおしゃれ帯です。


羅八寸


羅は古代中国から伝わった技法で、紗や絽が経糸二本を絡み合わせるのに対して、羅は三本以上の経糸を絡ませて網目状に組織される綟り織です。見るからに涼しそうで盛夏にぴったりです。

北村武資氏は平成7年には「羅」で重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。また平成12年には「経錦(経て錦)」でも重要無形文化財保持者に認定されています。


絽 綴

絽綴帯芯を入れない絽綴は、軽く、シャキッとした感覚で、実際涼しい夏帯の代表格です。

個人的にも夏の帯は絽綴に限ると思っていますが、外国製の粗悪品、粗悪品と言わないまでも、驚くほど原価の安い帯を高く値付けしていることがあります。
また、価格はとても安いのですが、締めるに耐えない粗悪品も流通しています。

最近は国内外の品を問わず、絽綴は柔らかくなる方向にあるのですが、あまり柔らかい物は糸数も少なくコシがなく締めにくいです。


半巾帯(半幅帯)


通常の帯巾(八寸)の半分の巾(四寸)で四寸帯ともいわれます。
また袋帯(八寸)の帯巾を半巾(四寸)にしたものは小袋帯といい、
帯巾が六寸、五寸、二寸八分、二寸三分、二寸のものは細帯といいます。

当店では、他の帯はもちろんですが、とくに半巾帯は締め心地を最優先に仕入をしています。
今の時代ですから、凝りに凝った半巾といのも市場にはありますが、
糸質、織り方に永年の実績があり、当店家族も経験的に締めやすさを認めている
博多織西陣織を中心に取り揃えています。



小袖帯


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長さ:1丈2尺(約4m54cm)
幅:4寸4分(約16.3cm)
織元:西陣/勝山


手織裂き織


sakiori01.jpg
裂き織りとは
裂き織りは、昔東北地方や日本海側の寒冷地で漁師や農民の作業着として織られたもので、麻や木綿の経糸に、
細く裂いてテープ状にした古布を緯糸にして織り込んだ布です。
そのままでは使えなくなった古い布を裂いて、糸の状態にしてもう一度織りなおし、再び新しい布として最後まで使い切る再生技術です。


この商品は裂き織りの風合いの面白さを正絹で再現した半幅帯で、とても味わい深く締めやすい帯になっています。


単衣・薄物用半巾帯


夏には単衣の半巾帯を締めます。
より涼しさを求めるなら博多の紗や羅の半巾帯もございます。軽さ、通気性の良さによる涼しさは締めた人にしか分かりません。
博多織の品質には4つのランクがあり、「金」、「緑」、「紫」、「青」の4つの証紙で色分けされています。

着物一枚に帯三本


帯は着物の付属品ではなく、着物と同等のアイテムであり帯を替えることで、着物が一枚増えたぐらい着姿が変わり、着回しが出来るという意味です。


また、 「着物を活かすも殺すも帯次第」 と言う言葉もあります。

ある着物にマッチした帯が選べたからといって、制服のようにその組み合わせに頼るのではなく季節、着ていく場所や目的、着姿の格、お洒落度などが違う帯合わせを考えてみましょう。
自分らしい着こなしの訓練にもなりますし、着物の愉しみが倍増します。


帯あわせを考える時には、帯を実際に乗せてみましょう。
実際に着物の上に帯を乗せてみるのと、頭の中でイメージしたのではけっこう違うというのが経験からの実感です。
余談ですが、帯締め帯揚げを合わせる時も同じ事が言えます。

黒共帯


喪服用の黒共帯には、袋帯、九寸名古屋帯、八寸名古屋帯(主に綴)があります。

誤解が多いのは、弔事が重ならないよう二重太鼓である袋帯ではなく、名古屋帯をするという意見です。
元来第一礼装は、五つ紋付き、襲のお下着、袋帯が正式でした。
それが着付けがしやすいなどの理由から、喪服ではお下着を着なくなり、黒共帯は名古屋帯が多くなりました。
いずれも簡略化が進んだ結果であり、「重なるを嫌って云々」は簡略化を正当化する後付けの俗説といわれています。


外国製の帯


現在では外国製の帯が多く出回っています。
老舗の機屋さんでも外国で織っているところは沢山ありますし、外国製が一概に悪いとはいえません。
きちんと製造管理されていて適正な価格なら良いのではと思います。
(伝統産業、後継者云々の問題は別にして)


紬と金属糸


最近は紬の着物に金糸銀糸の入った帯を合わせたコーデをよく見かけます。
つい最近までは、店主も頑なに金属糸は避けていたのですが、
帯の柄、金属糸の色、金属糸の量にもよりますが、
よほど紬が民芸調でもなければアリかなと思い始めています。


名古屋帯の仕立て方


名古屋仕立て


一般的な仕立て方で、胴に巻く所から手先まで半分に折って仕立てます。


松葉仕立て


手先だけを半分に折って仕立てます。


おそめ仕立て


袋帯と同じ形で、たれから手先まで半分に折らずお太鼓の幅で仕立てます。
長さは袋帯より短く、通常の名古屋帯の長さ。袋名古屋帯とも呼ばれます。


*京袋帯

袋帯で長さが名古屋帯と同じで単太鼓で締める帯もあります。